notes

20170515

緑がまぶしい皐月。友人から小包が届く。

慎ましくしずかな佇まい。

箱の蓋を開けると、なかからその土地の豊かな恵みがあらわれた。

ひとつひとつ大切に新聞で包まれた、小玉葱、茗荷茸、大蒜、スナップエンドウ、絹さや、サラダ菜、グリーンリーフ、カモミール。

そして、今日うまれたばかりという玉子がひとつ。

玉子でつくったちいさなメレンゲ菓子も。

野菜とともにあふれる、健やかでやさしく力強い空気をふわりと感じた。

「全部わたしの畑で採れたものです」

手紙(とても彼女らしいスタイルの手紙)にそえられたその言葉に胸がいっぱいになる。

豆類と大蒜はパスタに、茗荷茸は汁ものに、玉子はサンドイッチに、

そしてサラダとハーブティーにと、みずみずしさを逃すまいといそいそといただく。

その野菜を口にすると「食べている」というその感覚が普段とまったく違っていることを感じる。

おいしい、という言葉ではとても追いつかない、まるで「ひかり」を食べているようなそんな感覚になってくる。

ああ、食事とはほんとうに、エネルギーをいただくことなのだなと、あらためて強く思う。

ちいさな場所からうまれる、まだ決して多くは採れないであろう大切なものを手渡してくれたことに、こころがあたたかくなる。


彼女が土に立つ、その姿を想像する。

正しいとか正しくないとかにとらわれない、感覚をひらいた彼女らしいやり方で、

空と土と種と対話する姿。

内側に向かいながら、外に解放されてゆく気持ちよい風がふく世界。

ちいさな種の無限のひろがり。

きっと、とてもうつくしい世界。

その場所にずっとひかりがそそがれることを、こころから願うのです。